「骨葬」とは?メリット・デメリットは?

お葬式を安くするために知っておきたいことをまとめました。

お葬式とは「通夜」「告別式」の後に「火葬」を行うものというのが一般的ですが、地域によっては告別式の前に「火葬」を行うところもあります。そのような形式を「骨葬」と呼びます。

今回は、この骨葬についてまとめていきます。

骨葬とは?一般的なお葬式との違いは?

先ほども書きましたが、火葬を告別式の前に行う「骨葬」という形式のお葬式があります。東北・甲信越・北関東・東海・中国・九州の一部地域では、ごく普通に行われているそうです。

といってもこれらの地域では「骨葬」という呼び方はせず、「前火葬」といいます。(この記事では「骨葬」に統一します)

 

骨葬では告別式の際、遺体ではなく遺骨を祭壇に祀って弔辞や焼香などを行います。供養する対象が遺体か遺骨か、という違いがありますが、それ以外の葬儀の流れは同じように進みます。

骨葬を行う理由は?

骨葬が始まった由来は、一体何でしょうか?

交通網や遺体の保存方法が未熟だったため

昔は車や電車なんて便利なものはありませんから、主な交通手段は徒歩でした。しかも道路も舗装されていませんから、隣の村のお葬式に参列するというのは一苦労だったはずです。

 

さらに、遺体の保存方法もまだまだ未発達です。ドライアイスもエアコンもありませんから、遺体の腐敗も今よりずっと早かったでしょう。

そこで、やむなく先に火葬してから改めて告別式を行うようにした、ということです。

農業・漁業の繁忙期を避けるため

東北などの地域では、主要な産業である農業・漁業の繁忙期を避けるために骨葬が始まったという説があります。繁忙期を避け、余裕のある季節にお葬式をしようということです。

繁忙期の間、遺体の腐敗を防ぐといった衛生的な理由などから先に火葬する、というスタイルが生まれたと考えられています。

骨葬を行うメリットとは?

前章で骨葬の由来についてまとめましたが、現代でも骨葬を行うメリットはあります。

遺体の保存を気にせず、お葬式の準備ができる

遺体を保存するためには、腐敗を防ぐためのドライアイスなどの費用や、場所(安置室を利用するなら料金も発生する)の確保が必要です。

ですが、先に火葬して遺骨としてなら保管も移動もカンタンです。遺体の腐敗や損傷を心配しなくてもいいし、時間に余裕があるため、お葬式の詳細な打ち合わせも可能でしょう。

次にあげるような場合には、骨葬のメリットが生かせます。

遺体の状態が悪い場合

不慮の事故などで亡くなった場合や、長い闘病生活の末に亡くなった場合は、先に火葬することがあります。こうした場合は、遺体が損傷していたり腐敗が進んでいる場合があるので、衛生的にも保存が難しいのです。

故人が亡くなった場所と地元が離れている場合

地元から遠く離れた場所で亡くなった場合、遺体を搬送しようと思ったら数十万円かかることもよくあります。

さらに海外から遺体搬送しようとするなら、百万円以上かかる上に、様々な手続きが必要になります。当然、遺体の腐敗も進行していきます。

 

ですが、先に火葬したら遺骨にしておけば長距離移動もグッと楽になります。搬送料金もかかりません。

地元で安くお葬式をしたいなら、骨葬という選択肢はアリではないでしょうか。

「偲ぶ会」「お別れの会」を検討している場合

親族だけでお葬式を済ませ(密葬といいます)、後日改めて「偲ぶ会」を開催する場合も「骨葬」形式で行うことが多いです。

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特に社会的地位の高い方や有名人などは、亡くなったことが公になるとメディアやファンの方への対応が大変という理由もあり、先に親族だけで密葬した後に遺骨を祀って偲ぶ会を開くことがあります。(※中にはマイケル・ジャクソンのように、「エンバーミング」という技術を使って生前の姿を半永久的に残す方もいらっしゃいますが・・・)

また遺骨の状態にすることで、ホテルなどの遺体の持ち込みが禁止されている場所でも偲ぶ会を開催できます。

骨葬を行うデメリットとは?

では、骨葬のデメリットとは何でしょうか?

故人の顔を見れない

骨葬のデメリットとしては、「遺体がないので参列者が故人の顔を見ることができない」ということです。特に骨葬が一般的でない地域の方だと、お叱りを受ける可能性があります。

事前に骨葬にすることを参列予定者には伝えておく必要があります。

トータルの葬儀費用が高くなる場合がある

密葬の後に「偲ぶ会」などを開く場合、規模は違っても2回お葬式をすることになります。そのため、トータルで考えるとお葬式の費用が高くついてしまう場合があります。

まとめ

骨葬は単なる一部地域の風習ではなく、きちんとメリットとデメリットを理解すれば検討する価値のあるお葬式の形式です。

これまでの形にとらわれることなく、自分に合ったお葬式の参考になれば幸いです。