お葬式の費用の相場はいくら?詳細版

お葬式を実際にすることを考えた時に、実にさまざまな費用がかかります。

お葬式についてよく分からないまま見積もり依頼をする人は多いのですが、そういった方は、見積もり書を見て「あぁこんなものなんだ」と思い込むしかない、というのが現状です。実は他の葬儀社の見積もりと比べてみると、「同じ項目なのに、全然費用が違う!」というのは珍しいことではありません。

なので、当サイトでは出来る限り複数社からの葬儀費用の一括見積もりをオススメしています。

お葬式は安い!?格安のお葬式って本当にできるの!?
安いお葬式がしたい・・・実際にお葬式をした経験から、安いお葬式をするために必要なことが分かりました。このサイトではただお葬式を安くするだけでなく、今後お葬式をする時に役立つ情報をまとめております。

しかし、実際に見積りを取る前に「自分である程度予算の見積もりを立てておきたい」と考える方もいらっしゃるでしょう。そこで、実際にお葬式した経験も踏まえ、お葬式に関する様々な項目の費用の相場をまとめました。

参考になれば幸いです。

実際のお葬式以外にも、費用が必要です

実際のお葬式の前にも、遺体搬送や安置などに費用がかかります。ここで紹介する項目は以下の通りです。

遺体搬送費用に関する項目 寝台車
安置費用に関する項目 お棺
安置所
枕飾り
ドライアイス

それでは、1つずつ見ていきましょう。

寝台車の費用の相場は?

寝台車は、亡くなった場所から自宅または安置所へ遺体を移動するために使用する車です。多くの方は病院で最期を迎えますが、ほとんどの病院では遺体を長い時間預かっておくことはできません。

ですので、自宅で亡くなった場合を除き、寝台車の手配は必須です。そんな寝台車の利用料金の相場はいくらなのでしょうか?

「同じ距離をタクシーで走った時の10倍」が目安

寝台車の相場は、葬儀社ごとに規定があるので必ずしも一概には言えませんが、「同じ距離をタクシーで走った時の10倍かかる」と考えてもらってよいでしょう。

この寝台車料金の内訳は人件費、ドライアイス料金、距離に応じた移動費が含まれます。その他にも、条件によっては追加料金がかかります。内訳項目ごとに、もう少し詳しく見ていきましょう。

人件費

遺体は扱いが非常に難しいため、同じ距離を走るのでもタクシードライバーより人件費は高くなります。

また、安置する自宅がエレベーターのないマンションの上層階の場合、料金が加算されます。

ドライアイス料金

遺体は、何もしないと急速に傷んでいきます。ですので、寝台車での移動中に遺体が損傷するのを抑えるため、ドライアイスを使用します。長い距離を走れば、それだけ消費量も増えるので、料金は加算されていきます。

距離に応じた移動費

すべての交通手段に言えますが、移動距離が長くなるほど費用は高くなります。(寝台車の場合は先ほども書きましたが、ドライアイスの消費量が増えます。)

追加料金のかかる場合

追加料金がかかる条件はいくつかあります。

夜間、深夜、早朝の手配

寝台車を手配した時間帯が夜間、深夜あるいは早朝の場合、「車両留め置き費用」の名目で追加費用がかかります。目安として5,000円~1万円程度です。

有料道路を使用した場合

高速道路や有料道路を使用した場合も追加費用がかかります。一般道路を通ったほうが当然安いんですが、遺体を早く安置場所へ届けることを優先するなら、早く目的地へ着くようにしたほうがよいでしょう。

搬送を依頼する葬儀社について

先ほどの有料道路の使用例もありましたが、亡くなった場所が地元と離れている場合、自宅への搬送にこだわりすぎると、遺体搬送費が非常に高くなります。

ですから特にこだわりがない場合、お葬式の費用を安くするためには、亡くなった場所に拠点のある葬儀社に搬送を依頼すると良いでしょう。先に直葬などで葬儀を済ませた後、改めて地元で偲ぶ会などを開くというのも手です。遺骨であれば、自家用車や新幹線などで運ぶのも可能です。ちなみに、搬送を依頼する葬儀社と、実際のお葬式を依頼する葬儀社は別でも構いません。

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ちなみに東北や九州の一部地域では、先に火葬をして後日改めて遺骨を祀って行う「骨葬」というお葬式の形式もあります。

といっても、後日改めてお葬式やお別れの会を開く場合、「最後に顔を見ることができなかった」という不満が出る可能性はあります。事前に周りの方と打ち合わせて、トラブルのないようにしておくことが大切です。

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お棺の相場は?

お棺の相場っていくらなのでしょうか?お棺の価格は素材、製造方法(装飾含む)によって大きく変わってきます。

お棺の価格帯について

当然ですが、お棺の素材は可燃性素材が使われます。主に木製の他、段ボール製やラタン(籐、「とう」と読む。)などが一般的です。木材も桐、モミ、檜の順に高価となります。

製造方法も合板製、合板布張り製、無垢木材製、工芸装飾製の順に高価になっていく。もちろん、装飾の数が増えるほど価格は上がっていきます。

ここで、シンプルな桐製のお棺について、目安となる価格帯をまとめました。

お棺の種類 価格帯
桐平棺 4万円~
桐平棺・布張り 10万円~
桐平棺・布張り、蓋加工 15万円~
桐平棺・布張り、刺しゅう入り 25万円~
桐一部彫刻 30万円~
桐全面彫刻 50万円~

これ以外にも、私が以前ネットで見たのは、華道家の假屋崎省吾さんがプロデュースしたというお棺でした。非常に美しい棺ですが、やはりそれなりの値段がしましたね・・・

他にもオーダーメイドでのお棺を依頼できるところもあります。とことんこだわりたい人にはおすすめです。(高いものだと数百万円にもなるそうです)

通販で買える格安のお棺もあります

以前、「Amazonや楽天でお棺が買える!」と話題になったことがあります。

気になる方は検索してみてください。ものによっては、2万円を下回る格安のお棺もあります。ばらばらの状態で発送されてきますが、簡単に組み立てられます。とにかくお葬式を安くすませたいと考える方、直葬を希望する方に好評です。ただし、注文して商品が届くまで時間がかかるので、ある程度事前に購入することをオススメします。

お棺を通販で買うなんて・・・と批判もありますが、確実に葬儀費用は安くなります。葬儀社とも打ち合わせたうえで、格安のお葬式をしたいなら、考えてみるのもアリではないでしょうか。

遺体安置費用の相場は?

遺体を安置するのは、自宅もしくは葬儀社や火葬場の安置所になります。自宅の場合は、安置費用は無料です。ただし、死後24時間以内に火葬はできませんから、最低1日分のドライアイスは必要になります。

一方、葬儀社や火葬場の安置所を使う場合、ドライアイス代に加えて保管費用が必要となってきます。一日あたり常温保管で5,000円、冷蔵保管で8,000円程度が目安です。さらに安置中に面会を希望するのであれば、別に面会室使用料も加算されます。

安置所に1日安置した場合、全て込みで2万円程度かかると考えておきましょう。

枕飾りの相場は?

枕飾りとは、安置してある遺体の枕元に設置する簡易的な祭壇のことです。一般的には、実際のお葬式が行われるまで設置されます。葬儀社によっては、特に追加費用なく用意してもらえる場合もあります。

枕飾りの設置費用は、1万円~3万円が目安です。

枕経について

ちなみに、仏式の場合は枕飾りを設置したあと、枕経(枕元でお経を読んでもらうこと)を上げてもらうことが多いです。もちろん、強制ではありませんからしなくても大丈夫です。このときのお布施は1万円〜5万円が相場ですが、お葬式が終わった後で葬儀の分までまとめて払うのが一般的。

但し自宅に来てもらった場合は、車代をその場で払います。5,000円〜1万円が相場です。

ドライアイスの相場は?

遺体の安置には必須のドライアイス。1日あたり10kg使用して、8,000円~1万円が目安です。

葬儀社によっては、ドライクーラーを用意されることもあります。その場合の費用も同じぐらいです。

ドライアイスは自分で用意できます

実は、自分でドライアイスを調達することも可能です。

ドライアイスを販売している業者(実店舗や通販)を当たる他にも、意外な所では葬儀社にドライアイスだけ依頼する、という方法もできます。

ドライアイスを運ぶ際の注意

自分でドライアイスを購入して運搬する場合は、おそらく車を使うことになりますが、注意点があります。「二酸化炭素中毒」にならないようにする、ということです。(ドライアイスは二酸化炭素の固体)

最悪の場合、死亡する可能性もあります。ですので運搬の際は、たとえ真夏でも絶対に窓を開けるなど換気をしてください。

まとめ

というわけで、お葬式までにかかる費用の相場についてまとめてきました。

実際にお葬式をする前にもこれだけたくさんのお金が必要になる、ということが分かっていただけたと思います。だからこそ事前に葬儀社と打ち合わせておかないと、積もり積もって葬儀費用の総額に大きく差が出てきます。

お葬式をする際には、前もって何度も確認するようにしてください。

 

当サイトでは、事前にお葬式の見積もりを推奨しています。初めて当サイトへ来られた方はこちらの記事もオススメです。

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