お葬式に参列するとなったときに、赤ちゃんがいる家庭は「この子を連れて行って良いのか?」迷いますよね。
この記事では、「赤ちゃんをお葬式に連れていくべきか?連れていくなら何を気を付けたらいいのか?」をまとめていきます。
そもそも赤ちゃんはお葬式に連れて行かないといけないの?
まず、赤ちゃんをお葬式に連れていく必要はあるのか?ということが気になりますよね。
そこでまず、赤ちゃんを連れていくことで、どういった問題が起きるか考えていきます。
赤ちゃんがおとなしくしてくれるか?
幼い子どもに「今はお葬式だから静かにしようね~」なんてわかるはずもありません。
普段と明らかに雰囲気も違うし、見たことのない人たちがたくさん出入りするんです。
まだ生まれて間もない子に大人しくしろなんてハッキリ言って無茶ですね。
ここは、子どもが泣いたりはしゃいだりしてしまう前提で考えましょう。
他にも「ミルクが欲しい」「おむつを替えてほしい」「眠たい」といった理由で泣いたりぐずったりと、お葬式の最初から最後まで何もなく終われるほうが珍しいくらいです。
お葬式の最中に退出するのはアリなのか?
あやそうとしても泣き止まない、あるいはおむつを替える必要がある場合などは退出しなければいけません。
でも、一回だけでなく何度も退出しなければいけない場合だってあり得ます。
何度も出たり入ったりして、ほかの人に迷惑がかかるんじゃないか・・・心配になる気持ちはよく分かります。
ほかの人に預けられるならいいのですが、人見知りが激しいなどいろんな理由でそれができないこともあります。
そして初めての場所でしかも人の出入りも多いでしょうから、落ち着いて授乳したりオムツを替えたりできるのかどうか?も気になりますね。
赤ちゃんの体調管理
一般的なお葬式だと、長時間にわたって参列することになります。
夏の暑い日だろうが冬の寒い日だろうが、お葬式は行われます。
暑い寒いという問題は、自宅ならエアコンなどで調整したり着ている服で調節できますが、お葬式ではそうはいきません。
しかも不特定多数の人が出入りするので、赤ちゃんが体調を崩すかもしれないというリスクもあります。
※ちなみに私の場合
私の場合になりますが、祖母が亡くなった際には当時生後5か月だった娘は連れていきませんでした。(妻も欠席してもらいました)
斎場が遠方にあったこともあり、親族含め異論なく納得してもらいました。
赤ちゃんは無理に連れて行く必要はありません
今見てきたように、赤ちゃんを連れてお葬式に参列するのはかなり大変です。ですので、結論から言うと、赤ちゃんを無理に連れて行く必要はありません。
赤ちゃんがいることで場が和むこともあるかもしれませんが、やはり赤ちゃんの世話は大変です。
「場の雰囲気を壊さないようにしよう」と身構えるほど、赤ちゃんはいつもと様子が違うことを敏感に感じて余計に泣いたりしてしまいます。
そして喪主側から見ても、悪い言い方をすれば控室の準備などの手間が増えます。
授乳のことも考えれば小部屋かもしくはカーテンなどで目隠しする必要もあるでしょう。
赤ちゃんが遺族と血縁関係にあるならまだすんなり応じてもらえるかもしれませんが、そうではない場合はかなり気を遣うことになります。
ですので参列者・喪主側どちらから見ても赤ちゃんが出席することでデメリットがあります。
赤ちゃんをどうしても預けることができないなどの場合を除いて、あえて赤ちゃん同伴の参列をする必要はないです。
欠席する場合は事情を説明したうえで早めに連絡する
ここまで見てきたように、無理に出席する必要はありません。
ですから赤ちゃんを理由に欠席するというのもアリです。
ただし、なるべく早めに欠席の連絡はした方がよいです。
連絡を入れる際には事情を説明しましょう。
そのうえで弔電を送る、というのも考えてみてはいかがでしょうか。
※親族でのお葬式の場合は出席するのもアリ?
こうしたデメリットがあるにも関わらず、赤ちゃんを連れての出席を検討するパターンもあります。
それは
・出席を要望されたとき(喪主側の希望)
・故人にとても世話になったので、最期に顔をみせてやりたい(喪主・参列者側の希望)
といったケースです。
主に親族のお葬式に出席する際に起こることがあります。
他にも、親族がお葬式に出席するので赤ちゃんを預けることができないから仕方なしに赤ちゃん同伴で出席する、というパターンもあります。
赤ちゃんを連れて参列するときのマナー
それでは、赤ちゃんを連れてお葬式に参列するときのマナーについて見ていきます。
赤ちゃんを連れていく場合はきちんと伝える
先ほども書いたように、赤ちゃんを連れていくことは喪主側にも負担が増えます。
何も言わずに赤ちゃんを連れて行っても、控室の確保などがされていない可能性もあります。
ですからきちんと事前に連絡しておかないと、当日の式の段取りでバタバタしている喪主や遺族をさらに忙しくさせてしまいます。
印象もよくありません。
赤ちゃんを連れていく場合は事前にちゃんと伝えましょう。ただし、自分たちの都合で一方的に「赤ちゃんを連れていきます」と宣言するのはやめましょう。
遺族も含めた喪主側の気持ちを確認する必要があります。
喪主から連れてきてほしいと依頼されたらよいのですが、特に依頼はないけど連れていきたい(連れて行かないといけない)場合は必ず一度は相談しましょう。
普段から付き合いのある親戚が喪主なら直接相談できますが、そうではない場合は、自分に近い親族(親や年配の方がオススメ)に相談です。
相談の上で赤ちゃんを連れていくと決まったら、なるべく早めに喪主へ連絡します。
その際に
・授乳の必要があるか?(ミルクでもいけるのか?調乳用のお湯を確保できるか?)
・オムツを替える必要があるか?
・式の途中で入退出する可能性があること
こういった内容も忘れず伝えておきましょう。
赤ちゃんがいるということは周りも理解してくれる
事前にちゃんと赤ちゃんが出席することを伝えておけば、当日は全く気を遣わなくていいわけではありませんが必要以上に構えることはありません。
常識ある大人なら、赤ちゃんが最初から最後までおとなしくいられないことは理解できるはずです。
むしろ「大変だなぁ」と気を遣ってもらえます。
ですから、「多少泣いたりぐずったりしても慌てず行動すれば問題ない」というあなたの心の余裕が赤ちゃんに伝わることで、赤ちゃんが安心できます。
退出もOK、控室にこもるのも問題なし
赤ちゃんが泣いたりした場合は、式の進行を妨げないためにもすぐに外へ退出しましょう。
退出しやすいように、あらかじめ出入り口に近いところに席を用意してもらうようにしておきましょう。
もし何度も出入りしなければいけないのなら、できるならお焼香ぐらいはしておきたいですが、それ以外は控室にいても構いません。
周りの方も気を遣いますし、たくさんの人がいる斎場の雰囲気は赤ちゃんにとっても居心地は良くありませんからね。
赤ちゃんを連れていく場合の持ち物は?
赤ちゃんを連れていく場合、どういったものを持っていくとよいでしょうか?
まずは大きめのカバンを用意
これから紹介するグッズが入るカバンとなったら、それなりに大きいものを選ぶ必要があります。
フォーマルなものがベストですが、そうでないなら地味な色合いのものを遣えば大丈夫です。
授乳、ミルク関連のグッズ
以下のものが挙げられます。
・授乳ケープ
・哺乳瓶、粉ミルク、お湯(用意できるなら)
・スタイ(よだれかけ)
・ガーゼ、ウエットティッシュ
・ゴミ袋
授乳する場合は、控室の確保が出来なかった時も考慮して授乳ケープを持っていきましょう。
ミルクを作る場合は哺乳瓶や粉ミルクを忘れずに。
お湯は保温機能つきの水筒に入れて持っていくと便利です。
おっぱいやミルクを吐いた時に備えてスタイ、ガーゼ、ウエットティッシュも多めにあると安心ですね。
粉ミルクやウェットティッシュなどのごみを入れる袋も準備しておきましょう。
オムツ関連のグッズ
・オムツ
・おしりふき(ウエットティッシュ)
・防水シート(バスタオル等でもOK)
・オムツ用ゴミ袋
オムツやおしりふきは多めに用意しておくと安心です。オムツ用ベッドがないときのために、防水シートも持っていきましょう。
防水シートがなければバスタオルでも大丈夫です。バスタオルはかさばりますが、床が硬くても使えるというメリットがあります。
オムツやおしりふき、防水シートを入れるゴミ袋も忘れずに。
うんちのニオイが漏れにくいタイプの袋もあると便利です。
眠たい、ぐずぐず対策のグッズ
・スリング、抱っこひも
・普段食べているおやつ(ボーロなど)
スリングや抱っこひもをつけたまま式に参列していいのか?・・・答えは「使ってもいい」です。
ただ、あまり派手な色合いのものは使わないようにしておくと無難です。
ちょっとお腹がすいて不機嫌になっているかもしれませんから、普段食べているようなおやつもあると安心です。
おやつは会場を出て控室で食べさせるようにしましょう。
※普段家で使っている「ガラガラ」などの音が出るおもちゃは考え物です。
斎場と控室が十分離れているなら問題ありませんが、そうではない場合は、あまり大きな音を出すと(赤ちゃんの泣き声は仕方ないとして)式の雰囲気を壊す可能性があります。
私個人としては、あまり持って行かないほうが良いと考えています。
赤ちゃんの着替え用の服
・すぐに脱いだり着せたりできる服(下着含む)
涙によだれにおもらしに・・・赤ちゃんの服は汚れる可能性が大です。
下着も含めた着替えを用意しておきましょう。
着替えやすいように、前開きタイプのものが良いです。
また、あまり派手な色やキャラクターものの服は避けるのがマナーです。
親御さんの服にも注意
赤ちゃんのことに気を取られすぎて、気が付いたら自分の服や持ち物が汚れていた・・・赤ちゃんを持つ親御さんあるあるですね。
もちろん、お葬式の場面でも同じことが言えます。
女性の場合、授乳するなら授乳対応のシャツを着る必要があるでしょうし、シャツやストッキングも汚れてしまう可能性がありますから替えが必要になります。
まとめ
ここまで読んでいただいてわかるように、赤ちゃんを連れての参列はとても大変!!なんです。
なので、無理してまで参列する必要はないし、喪主側もそこは理解してくれます。
赤ちゃんを連れてお葬式に参列するしないは自由です。
参列するならかなり大変だということを参列者も喪主側もお互いが理解したうえでスムーズにお葬式が執り行われるように努めましょう。